「妊活のために、ダイエットを考えてるけど糖質を制限してもいいのか知りたい」
「妊娠しやすい体質になるにはどんな食事をすればいいの?」
この記事は妊活で糖質制限を実践したいが何を食べればいいのか知りたい、葉酸のサプリも合わせてとったほうがいいのか知りたい妊活を楽しみたいあなたのために書きました。
妊活で糖質制限を実践してお母さんになった喜びの声
「バランスの良い食事をしなさい」と指導を受ける方が多いです。妊娠を心から望む女性にとって「バランスが良い」とは一体どういったものなのか?明確にして、妊活をたのしみましょう。
41歳 女性 妊活歴2年 母になれる喜びをもらいました。
37歳 妊活歴1年半 2人目なんてすぐにできると思ってた
37歳 妊活歴 3年 病院に通っていれば、いいと思ってた
妊活で糖質制限は効果的?何を食べればいい?
多くの妊活中の女性が迷っている課題だと思います。
産科の妊活における指導では食生活について触れられることがほとんどありません。自然妊娠でダメなら、次の人工授精、体外受精、顕微授精というようなステップが用意されているだけです。
理由としては、食生活が妊活で重要視されていなくて、妊娠しやすい体質を作るという科学的な根拠がありませんでした。
しかし、適切な栄養摂取が妊娠のしやすさを改善するという研究報告がハーバード大学によりなされました(「妊娠しやすい食生活」(日本経済新聞出版社刊) )。
糖質制限中に注意すべきことが知りたいならこちら!→ 糖質制限で体重が減らない6つの理由とたった1つの解決方法
妊活で糖質制限は効果的?AMHの値とコレステロール
さらに、コレステロール値が高い女性ほど、AMHの分泌量が多くなるということもわかってきました。AMHとは、アンチミューラリアンホルモン(または抗ミュラー管ホルモン)の略です。AMHは卵胞が発育過程で分泌するホルモンのことを言います。
血中のAMH値は、『卵巣内にどれぐらい卵子が残っているか』を測る目安になる数字です。AMH値が高いほど、卵子の数の多さを反映するということです。
妊活をしていく中で、ある程度コレステロールの値を高くしておくことがAMHの値を高くし、妊娠体質を作る一つの要因となるはずです。
しかし、あくまでも、AMHの数値が表すのは卵巣内にどれくらいの卵子が残っているかを示す目安です。残っている卵子の質に関しては別の問題です。卵子の質は、年齢が高くなるほど低下すると考えられています。
妊活で糖質制限は効果的?糖化を防ぐということ
糖質制限というとダイエット目的のために行うものと考える人が多いかもしれません。しかし、糖質制限を実践すると「糖化」を防ぐというメリットがあります。「糖化」とは、体内に摂取されたタンパク質と糖が結合してしまうことで、老化の促進や代謝が落ちる原因となってしまいます。
卵子も精子もタンパク質です。卵子や精子が糖化してしまうと、老化が進んでしまいますので、卵子や精子の質が低下してしまいます。妊活でストレスを感じたり、生理前には空腹を感じやすく食事以外に甘いものに手を出してしまう女性も多いですが、糖質を過剰に摂取していることで妊娠しにくい体を作ってしまっているかもしれません。
妊活で糖質制限は効果的?糖の過剰摂取は卵子の老化に繋がる
体内でタンパク質と糖が結合すると「AGE(終末糖化産物)」という物質になります。AGEは蓄積すると老化の原因となります。AGEは妊娠に影響するだけでなく、脳梗塞や認知症、心筋梗塞、白内障などの原因となることがわかっています。
また、AGEが蓄積している女性ほど、体外受精の確率が低くなったという報告もあります。
AGEを蓄積させないためには、糖質の摂取量を減らないといけませんが、カロリーの低下は卵巣機能も低下させてしまいますので、脂質やタンパク質は適量摂取する必要があります。
妊活で糖質制限をしながら飲んでおきたいのが葉酸サプリとビタミンEです。
以下に葉酸サプリの飲み方について説明しています。
妊活で糖質制限の仕方と葉酸サプリの飲み方とは?
妊娠しやすいためにと葉酸サプリを勧められて摂取している 女性が多くいらっしゃいます。当院でも不妊治療を求める患者さんの多くが、とりあえず飲んでいるという場合があります。確かに葉酸はとても重要な栄養素ではありますが、妊娠しやすい体質になるための効果はありません。
「葉酸」の作用と妊活中に摂取してほしい栄養素を理解してもらい、健康な体を作りましょう。その上で、病院での人工授精や体外受精を受ける前に見直してほしいことをまとめます。
妊活のための糖質制限!葉酸でさらに効果アップ
間違えて欲しくないのが葉酸も必要な栄養素であるということ。ただその作用や効果を誤解して摂取している方が多いです。葉酸を摂取していれば妊娠しやすくなると、漠然と口にしている方がとても多いです。
葉酸はビタミン B 群の一つです。 ほうれん草から発見されたためこの名前がつけられました。葉酸はタンパク質の合成やビタミンの代謝に関与しますが、特に重要なのがホモシステインの代謝です。
「ホモシステイン」とは必須アミノ酸のメチオニンから生成される物質で体内にあります。
これが血中に大量にあると、 血中酸素と反応して活性酸素が発生してしまいます。これが血管に傷をつけてしまいます。さらにこのホモシステインは悪玉コレステロールと結合して 、血管壁に活性酸素がたまりやすくしてしまいます。
ホモシステインが作られる流れは以下のような感じです。
ホモシステインの作り方
メチオニン→ホモシステイン→システイン→尿として排出
メチオニンから合成されたホモシステインはビタミン B 12と葉酸の作用によって必須アミノ酸のメチオニンに戻ります。ホモシステインがシステインになる時にもビタミン B 6が必要になります。
腰痛にビタミン B12、葉酸とビタミン B 6が十分にあればホモシステインが過剰に生成されるのを防ぐことができます。
結果として動脈硬化を予防することができます。
妊活に糖質制限!葉酸と合わせてさらに妊娠力アップ
葉酸はビタミンB群のひとつです。ビタミンB 群は基本的には栄養素の代謝に使われます。糖質の過剰摂取はビタミンBを大量に消費します。ビタミンB群はお互いに関与しあって代謝反応を促進しますので、どれか一つが欠けると他のビタミンBも不足してしまいます。
だから、糖質の過剰摂取によって、ビタミンが大量に消費されることによって葉酸が不足してしまうことになります。このことからも葉酸を摂取する際には、糖質を制限した食生活を送る必要があります。
【妊活の効果を高める糖質制限と葉酸】神経管閉鎖障害の予防
妊活中の女性に葉酸サプリを飲んでいる方が多いのは、この「神経管閉鎖障害の予防」のためです。神経管閉鎖障害とは、中枢神経である脳や脊髄のもとになる「神経幹」の一部がふさがってしまい脳や脊髄がきちんと機能しなくなってしまう疾患です。
妊娠初期に起こる先天異常で、神経管の下部に障害が発生するものを「二分脊椎症」、上部に障害が発生するものを「無脳症」と言います。二分脊椎症では一生涯にわたってリハビリは治療が必要になる可能性があります。
無脳症では流産・死産となる重大な障害です。神経管閉鎖障害の原因は葉酸不足だけでなく、妊娠前・妊娠期間中の生活習慣や遺伝的要因もあります。
【妊活の効果を高める糖質制限と葉酸】葉酸の摂取時期
神経管閉鎖障害が起こるのは 、妊娠直後から妊娠10週以前に発生することが多く、特に中枢神経系の障害は妊娠7週未満に発生することが知られています。
このことから葉酸の摂取時期は妊娠の一か月以上前から妊娠3ヶ月までと推奨されています。だからこそ妊活中の女性が早めに飲むようになったと考えられます。
【妊活の効果を高める糖質制限と葉酸】葉酸の種類
葉酸には二種類あります。
合成(モノグルタミン酸型)の葉酸と天然(ポリグルタミン酸)の葉酸。厚生労働省も食事から摂取できる天然の葉酸に加えて栄養補助食品としての葉酸を摂取することを勧めています。摂取する量は最小摂取量を1日に0.4 mgとし、 食事に加えサプリメントによる摂取を1日に0.4mgと 推奨しています。
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3a3-03c.pdf
「天然」と言うとどうしてもそちらの方が体にとって良さそうな感じはしますが葉酸サプリに関してはその限りではありません。
妊活のための糖質制限で葉酸の摂取の仕方
葉酸は熱に弱く、水溶性のために調理によって加熱したり、水に晒したりするとそのほとんどが失われやすくなってしまいます。調理によって失われやすくなるばかりでなく、食品中の葉酸の吸収率は50%程度と見積もられています。
一方で栄養補助食品であるサプリメントの葉酸は吸収率が85%と高めです。
【妊活の効果を高める糖質制限と葉酸】妊活で見直してほしいこと
葉酸が妊活をされる方に大切な栄養素であることには変わりありませんが、摂取することはとても良いことだと思います。しかし、残念なことはわけもわからずに飲んでしまっているということ。葉酸の効果を知ることで妊娠するためのサプリでないことが分かります。
妊娠するためのサプリをおすすめするということではなく、葉酸が効果を発揮するような体を作ってあげることが必要だと思います。
極端な話、酒もタバコもやって、夜更かししまくっているけど葉酸は飲んでいる。これでは元も子もありません。極論といえば極論ですが、それに近い方もいらっしゃるのも事実です。すごく基本的なことですが、食事、運動、睡眠の質を高めていくことを心がけて欲しいです。
そうすることで、葉酸摂取以外にも実践している妊活や不妊治療の効果がより高まるはずです。
【妊活の効果を高める糖質制限と葉酸】まとめ
前述したように神経管閉塞障害は葉酸の摂取量不足だけでなく、生活習慣や遺伝的要因も関わっています。
ここでいう生活習慣とは葉酸をはじめとするビタミン B 群を減らしてしまうような食事内容だと思います。アルコールの摂取や糖質の過剰摂取はビタミン B 群の不足につながりますので、 それらを減らす食事内容にする必要があります。当院での不妊治療では、まずはご夫婦の健康状態を上げていく指導をします。
基本的には食事内容をお聞きして、糖質制限、高タンパク、高脂質、ビタミン E を積極的に摂取してもらいます。
ご夫婦の話を伺いすると、食事内容だけでなく生活スタイルやお仕事で、フィジカルにもメンタルにも問題を抱えていることが多いです。そういう状態では卵子や精子も元気をなくしてしまいます。本人はきちんとしていると思い込んでいて、気づかないことがあります。まずはご夫婦お二人の体調を整えること。そうすることで、卵子や精子が元気になります。当院でもおすすめのビタミンEです!
おすすめサプリ↓
妊活について詳しくはこちら↓